まだ入社して1年目。だけどもう転職したい・・・! そんなあなたに贈る、社会人のホンネ記事です。3回の転職経験をもつ筆者が、先に結論を言います。ブラック労働で心身の健康を損なっている→転職した方が良いまだ1年目だけど、なんとなく合わない→続けた方が良い辞めた後にやりたいことが無い(遊びでも仕事でも)→続けた方が良いなぜこの結論に至るのか、以下にご説明します! 1年目で退職を考えているなら、ぜひ参考にしてください。入社1年目は、転職しちゃだめ?辞めたいと「思わされている」可能性インターネット上には、転職を薦める情報があふれています。なぜなら転職エージェントへの誘導をすることで儲けている大人がたくさんいるからです。なので、あなたがもしこういったweb上の記事を読んで「今すぐ辞めよう!」と思っているなら、ちょっと待ってください。踊らされてはいけません。筆者は企業でマーケティング業務に携わるなかで、世の中の欲望のほとんどは自分が「したい」のではなく、マーケティング戦略によって「したいと思わされている」ことに気が付きました。トレンドの服も、かっこいい仕事も、きれいな家に住みたいことも、誰かが得をするから「欲しいと思わされている」わけです。しかし最も大切なのは「あなたはどうしたいのか」です。あなたはどんな人生を送りたいでしょうか? 周囲から羨ましいと思われることが人生の目的でしょうか。壮大な目的でなく、「おいしいご飯がつくれるようになりたい」とか「趣味に時間を使いたい」とか、「夜型の生活がしたい」でも構いません。誰かがこう言ったからそうする、では永遠に道に迷ってしまいます。まずはあなたはどうしたいのか、それを叶えるために自身の意志で人生を選択することを決めてください。1年目より2年目…在籍が長くなるほど有利基本的に、同じ会社に長くいるほうが居心地は良くなります。仕事を覚え、社内に知り合いも増え、上司の攻略法もだんだんと分かってくるからです。また現実として、社歴の長い人の方が「信用できる」として、あらゆるシーンで優遇されがちです。役職も上げてもらいやすいでしょう。1年目で「合わない」と感じる人とは、疎遠になる今、気が合わないと感じている人も、配置転換などでアッサリといなくなることがよくあります。特に入社1年目の時点で「合わない」と感じる人とは、かなりの確率で物理的に離れることが多いです。これまでさまざま業種の社会人から話を聞いていますが、長い目で見ると、そういった人とずっと仕事している人の方が少ないくらいです。もちろん直接、上司に相談して配置替えをしてもらった人もいます。しかしたいていの場合、新しい支店ができてどちらかが配属されたり、部署が異動になったり、担当プロジェクトが変わったり、あるいは苦手な人が急に退職したりと、思わぬ展開で疎遠になるパターンが多いです。あるいは何かをきっかけに逆に仲良くなったり、自分に冷淡だった人が優しくなる、といったケースも少なくなりません。苦手な人と疎遠になった人に共通しているのは「一生懸命、仕事に取り組んでいた」ことです。類は友を呼ぶで、だんだんと自身の向上心に合った人たちで、周りが囲まれていくようになります。筆者の経験ですと、全く気質に合わない杓子定規な会社に入ってしまい、そのうえお局様のような人に目をつけられて、毎日「もう辞めたい」と泣きながら通勤していたことがありました。派閥にもなじめず、お昼は毎日ぼっち飯・・・。しかし仕事自体は手を抜かず続けていたところ、別の部署の、思ってもみなかった人が声をかけてくれて、大の仲良しに。また、実は社長や会長が仕事ぶりを見ていてくれ、引き立ててくれるようになりました。目の前の仕事を一生懸命やっていれば、その頑張りをみていてくれる人が、必ずいます!「合わない人」はだんだんと淘汰されて、あなたの前からいなくなるでしょう。もちろんブラックな環境で心身の健康をすり減らしているならすぐに退職すべきですが、そうでない場合は、続けるという選択肢も一考の価値がありますよ。1年以内の転職のメリットさて、さんざん続けるメリットを記しましたが、1年目で転職するメリットも沢山あります。キャリアパスを早めに軌道修正できるより快適な環境ではたらける可能性がある特に、現在の職場で自分の成長が見込めない、あるいはスキルが活かせないと感じる場合、1年目での転職はキャリアの停滞を防ぎ、新たな挑戦の場を提供してくれます。さらに、若いうちに多様な職場環境を経験することで、適応力やコミュニケーションスキルが磨かれ、将来的なキャリア形成において有利に働くこともあるでしょう。また、1年以内の転職は、業界や企業文化に対する理解を深める良い機会ともいえます。異なる企業で働くことで、より広い視野を持つことができ、自分自身の本当の適性や希望する働き方が明確になるでしょう。特に、成長著しい業界や急成長中のスタートアップ企業などは、1年目の転職によって大きなキャリアチャンスを掴む可能性もあります。1年目でもこんな職場は退職を検討!入社1年目であっても、パワハラ・セクハラが横行しているような会社は、早期に退職を検討した方が良いでしょう。以下の行為は全てパワハラ・セクハラであると、厚生労働省が定義しています。パワハラがある暴力をふるう暴言を吐く気に入らない社員を無視したり仕事から外す勤務に直接関係のない作業を命ずる能力や経験とかけ離れた、程度の低い仕事を命じる私的なことに過度に立ち入る上司が威圧的(部下に対しため息をつく、物をたたきつけるなど)セクハラがある体にふれる性的な冗談やからかい食事やデートへの執拗な誘い個人的な性的体験談を話す上記以外にもひんぱんに自腹を切らされる、先輩の給料がほとんど上がっていない、管理職が会社のグチばかり言っているというのも、危険な会社のサイン。たとえ入社1年であっても十分、退職を検討する理由になるでしょう。現在の勤め先でお悩みがある方は、労働基準行政の相談窓口へ行ってみてください。匿名でできる電話相談やメール相談もあります。内定をもらってから転職しよう1年目だけど辞める!と決断した場合も、内定をもらってから転職するか、遊びに行けるだけの資金を確保しましょう。「辞めた後、シンガポールに行く!」「キャンピングカーで日本一周する!」など、遊びでも構わないので楽しい予定を立て、そのための資金が用意できているなら辞めても構わないでしょう。きちんと返すなら、一時的に両親から借りるでも構わないと筆者は思います。辞めた後でやりたいこともなく、転職先も決まっていないのに、勢いのまま辞めてしまうのは危険かもしれません。離職期間が長くなるほど焦ってしまい、生活のために望まない仕事に就かざるを得なくなってしまうからです。また離職中の求職者を「計画性がない」「忍耐力がない」とみる人事もいます。年収の交渉で足元を見られてしまうことも。面接で「次が決まってから辞めようと思わなかったの?」などつっこまれるため、対策すべき事柄が増えます。もちろん心身の健康が第一ですので、ブラックな労働環境にいる場合はすぐにでも辞めるべきです。しかし「合わない」などの理由で退職を検討している場合は、辞めた後に自身のやりたいことができるだけの資金を確保する、あるいは在職中に内定をもらうことを強くおすすめします。自分を守りましょう!転職エージェントの利用は要注意よく「転職エージェントならプロに相談できる」とありますが、あまり鵜呑みにしない方が良いでしょう。筆者も3社転職するなかで、さまざまなエージェントにお世話になりましたが、結果として自身で探して応募した企業のほうが合っていましたし、効率も良かったからです。理由①:ペースを乱される転職エージェント担当者の報酬は、転職者の年収の約30~35%が相場です。たとえば、転職者の年収が400万円の場合、転職エージェントが受け取れる報酬は約90万円となります。しかし大抵の場合、内定するまではエージェントには報酬が発生しません。そのため、とにかく沢山受けさせて、早く内定をだそうとしてきます。明らかに条件と違う求人でもジャンジャン送ってくるので、対応に追われてしまいました。理由②:書類添削しない筆者もさまざまなエージェントにお世話になりましたが、書類を的確に添削してくれたところは一社も、ただの一人もいなかったです。そもそも書類の内容をまともに見ていないか、何が良くて・悪いかも理解してない人がほとんどでした。アドバイスと称して、Google検索ででてきた文章をそのままコピペして送ってきたエージェントもいました。理由③:業界知識がないこれは仕方がないかもしれませんが、あなたが受けようと思っている業界の知識をもっているエージェントに当たることはまずありません。またエージェントが、あなたの代わりに業界研究をしてくれることも無いでしょう。なぜなら1人で何人もの求職者を担当していて、そんな余裕はないからです。例えばライターやデザイナーといった職業ですと、履歴書と一緒にポートフォリオ(作品集)を企業に送ることが一般的ですが、エージェントにそういった知識はないことがほとんどです。総括すると、エージェントを利用することでかえって工数が増えるだけだったので、個人的にはエージェントを利用しない転職活動のほうが楽でした。ただコミュニケーションが苦手で、企業との間を取り持ってもらいたい人にとっては助かるサービスだと思います。転職フロー完全ガイド①自己分析 自分がやりたいこと、他の人より苦がなくできること、これだけは絶対にやりたくないということを書き出します。例:文章を書くのが得意だから生かしたい、プレゼン資料つくるのは苦じゃない、お金の計算はしたくない②求人検索どんな業界や企業が自分に合っていそうか調べます。 ③履歴書と職務経歴書をつくる今までの職務内容や成果を「数字で」書く。1年目だからそんなの無い!という人も「職種名+自己PR」で検索したり、ChatGPTに尋ねてみてください④「よくある質問」への回答を用意自己紹介、志望動機、退職理由、自己PRなど⑤内定必ず内定通知書を読んで、気になるところは企業に確認を⑥退職の準備・上司へ退職の意志を伝える・退職届の提出 ・離職票 ・雇用保険被保険証 ・源泉徴収票をもらう★引っ越しは在職中に!転職せずいったん離職する場合。離職している間は家を借りたり、住宅ローンを組むことが難しくなりますので、引っ越しを検討している人は先に済ませておきましょう。まとめ入社1年目で転職を考えるのは珍しいことではありません。しかし、勢いだけで辞めるのは避けるべきです。まず、ブラック企業で心身の健康を損なっている場合は即退職を検討しましょう。一方で、「なんとなく合わない」程度なら続ける価値があります。1年を超えると仕事に慣れ、社内での人間関係が変わることで環境が改善されることも多いからです。1年目での転職にはメリットもあります。キャリアの方向性を早めに修正できたり、転職先で成長が期待できる可能性があります。ただし、1年目で辞める場合でも、必ず内定を得てから辞めることが重要です。1年目でやめたうえに離職期間が長いと、次の就職活動に悪影響を及ぼすリスクがあるため、計画性を持ちましょう。また、転職エージェントの利用には注意が必要です。担当者のペースに流されず、自分の軸を持つことが大切です。1年目だからこそ焦らず、まずは自分が本当にやりたいことを明確にし、それを基に転職を判断してください。焦らず冷静な判断が、1年後、さらにはその先の後悔のない選択につながります。