今『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました―日本文化から読み解く幸せのカタチ』という本をkindleで読んでいます。本の中で気になった「脳は”ほどよいサプライズ”を好む」という話を、今回こちらでもシェアさせてください。幸せを感じるか=脳が心地良いと感じるか?最近『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました―日本文化から読み解く幸せのカタチ』という本をkindleで読んでいます。本の中で著者の石川善樹さんがこのように言っていました。(本の紹介は最後へ)脳は予測不可能な未来を欲する。だから、人間は何が起こるか分からないワクワク感を好む。脳は「予測可能な未来を好む」と同時に「サプライズが大嫌い」でもあるのです。脳が心地よくなる状態が、幸せを感じる状態人間が満足したり幸せになる方法を突き詰めると「脳が心地よくなるのはどんな状態か」に行きつくのではないかと、認知神経科学の領域では言われているそうです。そして先程ご紹介したように、脳が心地よくなる一つの状況として「完全に予測が出来る」もしくは「予測不可能で何もわからない」という状況ではなく、その中間にあたる"ちょうど良い驚き"を求めるようです。刺激が無さすぎるのも嫌で、刺激がありすぎてしまうのも嫌。このバランスの複雑さが人間の脳の特徴ということですが、人間はわがままな存在ですね。人間がわがままになった理由人間がわがままになった理由については、本でこのように説明されています。人間の祖先がアフリカ大陸から他の大陸へ移動する過程で、大きなサプライズ(死に絶えること)を減らすために、目先の小さなサプライズ(道なき未知を求める)ことで生存してきたことが関係しているようです。リスクヘッジの1つの方法が、全人類にOSとして染みついていると考えると大変興味深いです。「ほどよいサプライズ」って何だろう?刺激が無さすぎず、予測できそうでできないこと。これって何だと思います?予測できることと、絶対に予測できないこと圧倒的に予測できることでいうと、時間きっかりに到着する日本の鉄道やコンビニでの店員さんとの会話、毎週会社で行われる朝礼ミーティング…とルーティーン化されていることは全て予測が出来てしまうもの。一方で、全く予想できないことっていうと、今このタイミングで大地震が起きたり、爆弾が頭上から落ちてきたり。宝くじで一等が当たり5億円がもらえたり。ついつい良いサプライズでサプライズの度合いが高いものも、人の幸せにつながるのでは?と思いますが、「こんなに幸せで大丈夫かな?」と不安に駆られることもあるので、意外とサプライズの度合いはほどほどが良いのかもしれないです。そうすると、ほどよいサプライズは「自分がコントロールできる中で、新しいことをしてみる」のが良いのではないかと思います。無理のない範囲でないと大きなサプライズになってしまうので、気軽に実践できるくらいがベストではないかと。例えば、こんなことでしょうか?いつもと違う道、違う方法で通勤してみる自分からは絶対読まない本や雑誌を読んでみるいつものメニューではなく、別のメニューを頼んでみる少し遠出して、知らない土地に行くぜひ読者の皆さんの、ほどよいサプライズも聞いてみたいです。転職って、ほどよいサプライズになりえる?ほどよいサプライズを考えていると、転職するときの理由も2つあるな、とふと思いました。「ブラックな環境から身を守りたい」という「身の安全・安定を求める転職」「慣れた環境に飽きて、変化が欲しい」という思いから転職する「サプライズを求める転職」。著者も、よく見知った人ばかりでに囲まれ、生まれ育ったコミュニティの中でずっと暮らすことは安心で安全です。けれども、その状態がずっと続くとそれはそれでサプライズが足りない。安心とサプライズのバランスのはざまでウェルビーイングに生きることは、いつの時代もなかなか難しかったのでしょう。このように言っています。正直、転職におけるサプライズの度合いは、転職先から求められることや役割の大きさによって変わってきそうですが、大きなサプライズ(生活費が稼げない)を避けるための活動として、新しい知識を得て生きながらえる方法なので、転職はほどよいサプライズと言えそうです。最後にほどよいサプライズが幸せにつながるかも人の幸せは、脳の仕組みに直結していて、脳のご機嫌を取ると人間は幸せを感じられる。脳のご機嫌を取るうえで、ほどよいサプライズを感じることがおすすめ、という話でした。ウェルビーイングは、脳が感じた快楽に基づく幸福感だけでなくて、社会的な幸せや自己実現の幸せも含めた概念です。しかし、まず自分自身の幸せを感じる方法として「小さなほどよいサプライズ」を意識して、生活してみることも良いのではないかと思いました。とりあえず私の方でも、読んだことのない麻雀の雑誌を読んだり、いつもは聞かないポッドキャストを1話聞いてみたり、キャンプはハードルが高いのでグランピングから挑戦したり。新しいことをしてみようかなと思います。ぜひ皆さんも「ほどよいサプライズ」を探してみてはいかがでしょうか?参考図書:興味があれば、ぜひどうぞ!むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました―日本文化から読み解く幸せのカタチ著者:石川善樹/吉田尚記写真:Amazon 商品紹介ページより