現代の職場では、個々の能力だけでなく「チームとしてどう機能するか」が問われています。そんな中で注目されているのがmbtiを活用したチームビルディングです。mbtiは人の性格を16タイプに分類し、相互理解を深める性格診断ツール。チームビルディングにおいて、このmbtiを導入することで、メンバー同士の強みや弱みが可視化され、より良い連携が実現します。実際に、チームビルディング研修や企業での導入が進んでおり、mbtiが“共通言語”として機能するケースも増加中。多様性を力に変えるチームビルディングの方法として、今、mbtiが再注目されています。はじめに|なぜ今MBTIがチームビルディングに必要なのか現代の企業において、成果を出すチームづくりは欠かせません。しかし、単に優秀な人材を集めるだけでは、強いチームは生まれません。そこに必要なのが「チームビルディング」という視点です。近年、多くの企業がこのプロセスに「MBTI」(マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)を導入し始めています。MBTIは、個人の性格タイプを16種類に分類する診断ツール。自己理解と他者理解を促し、より良いチームワークを築くために有効です。本記事では、「MBTIを使ったチームビルディング」をテーマに、企業での導入方法、研修活用事例、タイプ別の特徴などを詳しく解説します。MBTIとは?性格診断で見えるチームビルディングの相互理解MBTIとは、心理学者ユングの理論を基に、性格を外向・内向(E/I)、直観・感覚(N/S)、思考・感情(T/F)、判断・知覚(J/P)という4つの指標で分類し、16のタイプに分ける性格診断ツールです。このMBTI診断をチームビルディングに活用することで、以下のような効果が期待できます:メンバーごとの思考の癖・価値観の違いを可視化摩擦の少ないコミュニケーションの実現相互補完型のチーム構成のヒントが得られるMBTIは、人の違いを理解するうえで非常に役立ちます。研修や社内イベントでのチームビルディングツールとして注目されているのは、こうした背景があるからです。MBTIがチームビルディングにもたらす5つの効果MBTIによるチームビルディングが注目される理由には、次のような明確なメリットがあります。1. 他者への理解が深まり、チームワークが向上する人は無意識に「自分と同じように考えているはず」と期待します。しかし、MBTIを通じて性格タイプを理解すると、「自分と違うからこそ必要な役割」が見えてきます。2. 問題発生時の原因が「タイプごとの違い」だとわかる例えば「報告が遅い」「急な変更が多い」といった問題が、J型とP型の違いによるものだと知っていれば、対立ではなく対話が生まれます。3. 業務の分担や役割の最適化ができる思考型(T)は分析や判断に強く、感情型(F)は対人関係に敏感です。この違いを活かせば、業務の分担もスムーズになります。4. チームの多様性を強みに変えられる同じタイプばかりではなく、異なるタイプがいることで「視点の広さ」や「柔軟な対応力」が生まれます。MBTIは、そうした人材の多様性を価値に変える視点を提供します。5. 感情のぶつかりではなく「仕組み」で解決できるチームビルディングは、人間関係の構築に深く関わります。MBTIがあることで、「感情論」ではなく「性格の違い」という建設的な切り口で問題を話し合えるようになります。MBTIタイプ別|チームビルディングの役割と得意なスタイルここでは、MBTIの16タイプそれぞれがチーム内でどんな役割を担いやすいかを紹介します。 他にも、各MBTIタイプごとに適したポジションやコミュニケーションスタイルがあり、チームビルディングで活かすことが可能です。MBTI×ゲームで行うチームビルディング研修とは?MBTIを研修で導入する企業が増える中で、「ゲーム型」のチームビルディング研修が人気を集めています。以下のような内容が一般的です。体験型ワーク例「性格タイプ当てゲーム」:MBTIタイプの特徴カードを使い、誰がどのタイプかを当てる「行動シナリオワーク」:職場でよくある状況に対して、各タイプの反応を共有し、違いを学ぶ「タイプ別の強み発表」:自分のタイプを発表し、他者がコメントすることで、強みを再確認するこうしたゲームを通じて、参加者は自分の「性」と向き合いながら、チームメンバーの個性にも触れることができます。結果的に、チームワークの質が大きく向上します。企業で導入するには?効果的な流れと注意点MBTIを導入してチームビルディングに活かすには、以下のステップが重要です。ステップ1:目的を明確にするチームの結束を強めたいのか?部署再編や新プロジェクトの立ち上げに向けてなのか?目的によって、診断方法や活用方法が変わります。ステップ2:正しい診断ツールを選ぶMBTIには簡易版・正式版があり、精度も異なります。できれば、認定ファシリテーターが実施する本格的な診断がおすすめです。ステップ3:チーム単位で診断・共有する個人で診断して終わるのではなく、チームで診断結果を共有し合う場をつくりましょう。それがチームビルディングの第一歩です。ステップ4:業務と連動させる例えば、プロジェクトチームのメンバー選定時に、タイプごとのバランスを意識したり、リーダーの補完タイプを配置するなど、業務設計とセットで活用するのがポイントです。MBTI診断をチームビルディングで継続的に活用するためにMBTIをチームビルディングの一時的な施策で終わらせないために、「組織文化への定着」が必要です。社内イベントでMBTIをテーマにする会議前に「タイプ別の感じ方共有」タイムを入れる日報や面談にMBTIを活かした振り返りを取り入れるこのように日常の中でMBTIを「活用」し続けることで、診断結果が活きる文化が根づいていきます。MBTIとチームビルディングを両立させる企業事例最後に、MBTIを活用したチームビルディングに成功している企業の一例をご紹介します。A社:ITベンチャー企業(社員数50名)導入背景:リモート勤務が増え、チームの一体感が希薄に。施策内容:MBTI診断+ゲーム型研修を実施。結果:メンバー同士の理解が深まり、プロジェクトの推進力が向上。1年後の離職率が30%→10%に減少。このように、MBTIはチームビルディングの“化学反応”を生む強力な触媒になります。まとめ|MBTIはチームビルディングの共通言語になるMBTIを活用したチームビルディングは、「違いを強みに変える組織」をつくる第一歩です。タイプごとの性格を理解し合い、補い合う文化が生まれると、業務効率だけでなく、働きがいそのものが向上します。企業がMBTIを導入し、診断を継続的に活用すれば、人材の魅力を引き出しながら、本質的なチームワークを育むことができるでしょう。