クライアントへの大事な提案を控えていると、いろいろ考えすぎて眠れないことがあったり、「明日は忙しくなるな…」と思ってつい明日の動きを頭の中でシミュレーションしていると、なかなか寝付けないことも。そんな時は心が落ち着かなくて、睡眠時間が確保できないことも…。私のような仕事に追われている限界アラサーOLは少なくないはずです。「なかなか寝付けない」「朝起きたときに疲れが取れていない」「夜中に何度も目が覚める」──これらは多くの人が抱える睡眠に関する悩みとされています。質の良い睡眠を取ることができないと、日中のパフォーマンスが低下し、心身の健康にも悪影響を及ぼします。この記事では、レム睡眠とノンレム睡眠とは何か?という基本的なところから、レム睡眠とノンレム睡眠の関係性から、質の良い睡眠を得るための方法について詳しく解説します。レム睡眠とノンレム睡眠の理想的な睡眠サイクルを築いて、より質の高い眠りを手に入れるために必要な知識と具体的な方法をお伝えします。レム睡眠とノンレム睡眠の基礎知識ご存じの方も多いとは思いますが、睡眠は大きく分けて「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つの段階から成り立っています。これらの段階は交互に訪れ、1回のサイクルは約90分です。一晩に4〜6回、このサイクルが繰り返されることが理想的な睡眠とされています。レム睡眠とは?レム睡眠中は、脳が活発に活動し、夢を見ていることが多い段階を指します。この段階では身体の筋肉はリラックスしており、脳が情報の整理や感情の調整を行っています。レム睡眠は感情の安定や創造力の向上に関わっているとされています。ノンレム睡眠とは?ノンレム睡眠は、深い眠りの段階を指していて、身体と脳がしっかりと休息する時間です。ノンレム睡眠はさらに浅い眠り(ステージ1、2)と深い眠り(ステージ3)に分けられ、特に深いノンレム睡眠中には成長ホルモンの分泌が活発になり、体の修復が行われます。興味深い!レム睡眠とノンレム睡眠の豆知識発見の経緯:先に発見されたのは?レム睡眠は1953年、アメリカのシカゴ大学のユージン・アセリンスキーとナサニエル・クライトマンによって発見され、「急速眼球運動(Rapid Eye Movement)」として知られるようになりました。この発見により、睡眠が単なる休息ではなく、脳がさまざまな活動を行う複雑なプロセスであることが明らかになりました。レム睡眠という名称は、急速に動く眼球の特徴から名付けられています。一方、ノンレム睡眠という言葉は、レム睡眠の発見と区別するために後に名付けられたもので、レム睡眠が存在しない期間を指します。ノンレム睡眠もレム睡眠の発見と共に、睡眠が複数の段階に分かれていることが理解され、それぞれの段階の役割が研究されるようになりました。レム睡眠の割合は、子どもから大人になる過程で減少していくレム睡眠は当初、成長と発達において子供たちにとって特に重要であると考えられていました。実際、新生児は一日の約50%をレム睡眠に費やしていますが、成人になるとこの割合は20%程度に減少します。これは、脳の発達と学習能力の向上にレム睡眠が重要な役割を果たしていることを示唆しています。ノンレム睡眠は「ディープクリーン」モードノンレム睡眠中に脳は「老廃物の除去」を行っています。特に、脳内の不要な代謝産物や有害なタンパク質を除去するために、グリア系の細胞が活性化します。この過程は、認知機能の低下やアルツハイマー病のリスクを減少させるために重要とされています。記憶の整理をしているのはどっち?レム睡眠中に見る夢は、日中に経験した出来事や感情を整理し、記憶を定着させるために重要です。特に、創造的な問題解決に役立つとされています。これは、夢を通して脳が新しい視点で情報を処理し、従来の考え方を打破することを助けているからです。レム睡眠中の体が麻痺状態?レム睡眠中、身体の筋肉は意図的に麻痺状態にされており、これによって夢の中での動きが現実の身体に反映されないようにしています。これは「睡眠麻痺」と呼ばれる現象で、夢の中で激しく動いてもベッドから落ちないように体を保護するための仕組みです。理想の睡眠サイクルの構築方法理想的な睡眠サイクルとは?2の冒頭でもお伝えしましたが、理想的な睡眠サイクルとは、レム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返され、全体として質の高い休息を得ることができるリズムのことです。1回のサイクルは約90分であり、1晩に4〜6回のサイクルを持つことが推奨されています。各サイクルは、深いノンレム睡眠から始まり、徐々にレム睡眠の割合が増えていきます。このサイクルを適切に繰り返すことで、体と心の回復を効果的に行うことができ、日中のエネルギーや集中力が向上します。おすすめ:理想的な睡眠サイクルを維持するために一定の就寝・起床時間を守る休日でも平日と同じ時間に起きることが、体内時計を安定させ、質の良い睡眠を維持するために重要です。適度な運動日中の適度な運動は、夜の深い眠りを促進します。特に夕方に軽い運動を行うと、睡眠の質が向上します。食事のタイミングと内容就寝前の重い食事は避け、軽いスナックや温かい飲み物を摂ることでリラックスを助け、スムーズに眠りに入ることができます。就寝前のリラックス法ストレッチや深呼吸、瞑想などのリラックス活動は、体と心を整え、スムーズに睡眠サイクルに入るために効果的です。 レム睡眠・ノンレム睡眠と体内時計「サーカディアンリズム」と呼ばれる体内時計も睡眠と深い関わりがあります。体内時計は睡眠と覚醒のリズムを自然に調整してくれるものといえます。朝の光を浴びることでリセットされ、夜になるとメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌が促進されることで、自然な眠気が訪れる仕組みです。体内時計が狂うと、睡眠サイクルも乱れやすくなるのでご注意ください!例えば、夜遅くまでデジタルデバイスを使用していると、ブルーライトが体内時計に影響を与え、入眠を妨げる原因となります。日中に十分な活動を行い、毎日同じ時間に就寝・起床することが理想的な睡眠サイクルを維持する鍵と言えるでしょう。読者が直面する具体的な悩みと解決策なかなか寝付けない…寝付けない原因には、ストレスやカフェインの摂取などが考えられます。対策として、寝る前にリラックスするためのルーティンを作ることが有効です。例えば、温かいハーブティーを飲む、軽いストレッチを行うなど、体と心をリラックスさせることでスムーズに眠りに入ることができます。カフェインは寝る6時間前には摂取を控えるようにし、アルコールも睡眠の質を低下させるため、なるべく避けることが望ましいです。朝起きたときに疲れが残っている朝起きたときに疲れが取れていない場合、寝室の環境を見直すことが効果的です。適切な温度(約18〜22度)、湿度、遮光カーテンを使用することで、ノンレム睡眠である深い眠りを促進することができます。また、朝日を浴びることで体内時計をリセットし、スッキリと目覚めることができます。夜中に目が覚めてしまう夜中に目が覚める原因としては、ストレスや頻繁なトイレが考えられます。ストレスが原因の場合、深呼吸や瞑想などのリラックス方法を試みて、再度眠りに戻ることが推奨されます。頻繁にトイレに起きる場合は、水分摂取のタイミングを調整することも大切です。寝る直前に大量の水を飲むのは避けましょう。眠りが浅いように感じる深い睡眠であるノンレム睡眠を促進するためには、日中の運動が効果的です。特に夕方の軽い運動は、体温の上昇とその後の低下により深い眠りを促す効果があります。また、就寝の1〜2時間前に温かいお風呂に入ることで体温が下がりやすくなり、深い眠りを助けます。質の良い睡眠がとれない質の良い睡眠を得るためには、メラトニンの分泌を促すことが重要です。寝る前には暗い環境を作り、デジタルデバイスを控えることが効果的です。また、瞑想やヨガを取り入れることで、心の安定を図り、より深い眠りに導くことができます。最後に:よく眠れますように!質の良い睡眠を得るためには、レム睡眠とノンレム睡眠の理解が大切です。そしてレム睡眠とノンレム睡眠の上手いバランスを取って、睡眠サイクルの整えていくことが重要であることを今回ご紹介しました!どんなに小さなことでも構いませんので、今日からできる改善を少しずつ取り入れて、一緒に快適な睡眠を目指しましょう!質の良い睡眠をとることが出来れば、健康状態もアップし、より充実した毎日を送ることができるはずです。